猫好きのあいだで話題となり、ネットでしばしば伸びをしている猫の写真に添えられている言葉、「ボニャール」。

写真のなかには一言「ボニャール」とだけ書かれているような場合もあり、たまたま見たら、これが一体なぜボニャールというのか不思議に感じることもあるかもしれません。

あるいは、猫が背中を丸めるようにして伸びをしている姿勢自体を意味する専門用語だろうか、と思う人もいるかもしれません。

しかし、ボニャールとは、猫にまつわる専門用語ではなく、ある西洋絵画が元ネタになっている造語です。

その絵というのが、19世紀末のフランス・パリで活動した芸術集団ナビ派の画家ピエール・ボナールが描いた白い猫(1894年)。

動物好きだったという画家の眼差しが伝わってくるような穏やかさと、ちょっぴりユーモラスさもあるような一枚です。

この『白い猫』に由来し、絵のなかの猫と同じようなポーズが、ネット上で「ボニャール」と呼ばれるようになります。

ボニャール──画家の名前であるボナールに、猫の鳴き声である「ニャー」を組み合わせた、なんともゆるい絶妙な響きの言葉です。

SNSでは、ボニャールと検索すると自慢のボニャールな猫たちの写真をたくさん見ることができます。